日本の事業者は、99%以上が中小企業です。中小企業なくして日本は成り立ちません。
そんな中、中小企業不要論が声高に叫ばれるようになりました。日本の企業の生産性が上がらないのは、中小企業が多いからだ、とする考え方です。「日本の中小企業は多すぎる。組織を再編して大きくなるべきだ。会社を大きくすることができない小規模事業者は、つぶれてもかまわない」といった主張をする人もいます。しかし、会社を大きくして企業体力をつけることには賛成ですが、つぶれてもいいというのは少々乱暴だと思います。日本は、中小企業であるが故の意思決定の早さや、痒い所に手が届く小回りの良さで生き残ってきた感があります。それが日本企業の、特に中小企業の良さだと思います。
中小企業がこれからの時代に生き残っていくためには、刻一刻と変わる経済環境に即応していかなければなりません。しかしその変化が早すぎて事前予測が意味をなさなくなっている現状があります。その時その時の環境に迅速に対応するためには、全社員が経営者の目線をもって、日頃から有事の際にどう対処すべきか備えておく必要があると私は考えます。
代表社員 林 宏充